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「私たちは、野菜の命の途中をいただいて生きている」

2016.2.28 たねと食のおいしい祭 ドキュメント
親子で楽しむ上映&ワークショップ「江戸東京野菜で味覚のレッスン!」
 
text by 森田千尋(カフェスロー/おとなりや)、鈴木純(おとなりや)
 
在来作物×味覚のレッスンという組み合わせは、より参加者の暮らしに身近な地場野菜で行えてこそ、明日からの日常につながっていくという想いから立ち上がった企画です。国分寺の農家・中村克之さんをはじめ地域でつながる方々のあたたかい理解とお力添えで実現に至りました。ゲストのお二人からも、出会ったばかりの私たちに惜しみない尽力を頂き、カフェスローにとっても新しい世界が一気に広がる素晴らしい出会いとなりました。今回の祭りを象徴するイベントです。

ギャラリースペースを利用して行われた「江戸東京野菜で味覚のレッスン」は、食育・野菜料理コーディネーターの酒井文子さんと、江戸東京野菜生産者の高橋金一さんをゲストにお迎えし、楽しく美味しく勉強にもなるたくさんのプログラムをお届けしていただきました。
 
1.野菜の花当てクイズ!
まずはウォーミングアップ。花の写真から野菜の名前を当てるクイズを行い、野菜の思わぬ姿を知った子供たちが大喜び。大人でも知らない野菜の美しい姿を見させていただきました。

2.味覚のレッスン1「出汁」
「昆布」、「かつお節」、「干し椎茸」から取った出汁の味の違いを試してもらい、更にそれらを混ぜ合わせて飲むことで、「うまみ」が増すことを体感。

「酸味」、「塩味」、「苦味」、「甘味」という味覚に続き、日本では「うまみ」という五番目の味覚表現があるということを教えてもらいました。家でも出汁を取り、子供たちにも日常的に「うまみ」を体験してほしいという酒井さんからのメッセージが込められています。
 
3.味覚のレッスン2「生トマトとドライトマトの食べ比べ」
「生のトマトはどんな味がする?」という酒井さんの質問に、「あまーい!」「すっぱい!」「おいしいー!」と子供たち。
「甘いでもなく、すっぱいでもない、違う味が残りませんか?」という問いかけの後に、今度はドライトマトを試食。これには大人たちからも「おいしい!」という反応が。水分が飛ぶことで凝縮された野菜の「うまみ」に驚かされました。
 

4.江戸東京野菜ってなあに?
ここで、かごを背負った農家の高橋金一さんが登場。とっても大きな「大蔵大根」や、小さく華奢な「亀戸大根」、見たこともない長さの「滝野川人参」、大根にそっくりな「品川かぶ」など、多種多様な東京の伝統野菜(江戸東京野菜)を見せてもらいました。



野菜の種も見せていただき、こんなにユニークな野菜たちも、小さな種から成長するんだということに子供たちも興味津々。スーパーなどでは見る機会の少ない野菜を手に取り盛り上がりました。



「農家のおじさんは、こういう面白い野菜の花を毎年咲かせて種を取って、また育てるということを続けているけれど、これをしないと300年続く野菜を次につなげることが出来ないんだよ」と高橋さんから子供たちへの語りかけもありました。


 
5.味覚のレッスン3「大根の食べ比べ」
スーパーでよく売っている「青首大根」と江戸東京野菜の「大蔵大根」、「亀戸大根」を生のまま食べ比べ。それぞれの味を楽しみました。子供たちの中には「青首大根が一番おいしい」という声もありました。



「昔の野菜は、苦みやえぐみを含んでいるものが多かったけど、品種改良した野菜は、くせのない味になっている」と高橋さん。本当は「江戸東京野菜が美味しい」と言って欲しかったところですが、子供の素直な反応からも、江戸東京野菜の個性をうかがい知ることが出来て興味深かったです。ちなみに台湾からのお客様からは「亀戸大根が個性があっておいしい」。という感想をいただきました。
 
6.味覚のレッスン4「亀戸大根の黒ゴマフライの試食」
それでは、それぞれの大根はどれが一番美味しいのか?というと、実はそういう問題ではなく、様々な味を持つ江戸東京野菜は、それぞれの個性に合わせた料理をすることで、その良さを引き出すことができるのだそうです。



水分が少なくて肉質が緻密な亀戸大根はフライにぴったりということで、作っていただいたのは「亀戸大根の黒ゴマフライ」。香ばしい衣に包まれた亀戸大根は、甘みが引き立ち、ホクホクかつ瑞々しく、これには皆さん試食の手がとまりません。他にも江戸東京野菜を使った様々な料理を酒井さんに紹介していただき、野菜の個性を活かした料理に挑戦してみたくなりました。
 
7.種と命の話
最後に酒井さんから大事なメッセージ。
種から育った野菜は、やがて花を咲かせて、また種を作ります。そうしてつながっていく命のサイクルの中で、「私たちは、野菜の命の途中をいただいて生きているということを、野菜を食べるときに思い出してね。」というお話をいただきました。
これでワークショップのプログラムは終了。普段何気なく食べている野菜でも、こんなにも色々な角度から学ぶことが出来るのだなぁと大変勉強になった1時間でした。

8.「在来作物で味覚のレッスン」
最後に渡辺智史監督の「在来作物で味覚のレッスン」の短編映画を上映。
「食べることが、地域の食文化や環境を守ることにつながることを子供達に伝えたい。地域ならではの味覚や感性を育む活動を全国に広げていきたい」 という思いで製作されたこの映画は、子供達が山形の在来作物を通して味覚を表現する姿や、地域の食文化、郷土料理を学ぶ様子などが描かれています。
東京にも、「江戸東京野菜」を生産する高橋金一さんのような農家さんがいて、酒井文子さんのように地域の学校で食育を行っている方がいらっしゃいます。このような動きが全国で盛り上がっていくといいなと思いながら30分弱の映像を楽しみました。
上映中には、生の伝統小松菜(生)・東京ウド(生・ゆで)・イチゴの試食のおまけ付き。

9.おまけのお土産!
会終了後、なんと高橋さんからニンジンのプレゼントが!江戸東京野菜ではありませんが、スーパーには並ばない色々な形をしたニンジンたちを見て、最後の最後まで大盛り上がり。



イベント終了後に聞くところによると、参加した子供たちの中には、お土産の人参を家に帰って、生のままぼりぼり食べた子もいたそうです。また、子供たちから高橋さんや酒井さんへとっても可愛いお手紙も届きました。




本当に濃密な1時間半。ご参加いただいた皆様どうもありがとうございました! これを機に、皆様の食卓にも江戸東京野菜が並び、少しでも「味覚」に注目が集まるようになればいいなと願ってやみません。最後になりましたが、素敵な時間をお届けしてくれた高橋さんと酒井さん、本当にどうもありがとうございました!主催側のわたし達も、まずは我が家の食卓からはじめてみたいなと思います。

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*小金井市の食育に興味がある方は−
小金井市の食育情報サイト「Koganei-Style(コガネイスタイル)」に、食育のことや旬の野菜のレシピなどがたくさん掲載されています。是非ご覧ください。

*江戸東京野菜について興味のある方は−
小金井市のHPに「江戸東京野菜のまち「小金井市」」というページがあります。「江戸東京野菜Q&A」や「どこでどんな野菜が作られていた?」など詳しく分かりやすくまとめられています。

たねと食のおいしい祭 公式サイト  






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